<国際協力系大学院授業>最速レビュー2021

国際協力系大学院に通うミントです!

昨年に学部を卒業⇒大学院に入学!国際協力・教育開発を学んでいます!

入学前に、困っていたこととして…「文系の大学院の授業ってどんな感じ?」「国際協力系って具体的にどんな事勉強するの?」「どんな人が学んでるの?」など分からない事ばかりでした。

 

なので、これから大学院を目指す人や、国際協力に関心のある人が少しでもイメージしやすいように、大学院の授業や私の研究について、なんとな~く書き残しておこうと思います。

気軽に覗いていってください^^

 

まずは、ここまでの半年間(4月~8月)の授業をサラッとご紹介!

履修科目一覧

①教育社会学特講 I

②教育科学のための研究法と倫理

③幼児教育・保育開発論 I

④教育開発フィールドワーク論

⑤人間社会科学特別講義 2c

⑥教育協力実践基礎論 I

⑦欧米大陸間文化研究(4-6月)

⑧教育社会学特講 II

⑨ノンフォーマル教育論

⑩教育協力実践基礎論 II

⑪欧米大陸間文化研究(6-8月)

⑫ストレスマネジメント

平和教育の構築への実践的アプローチ

 

紹介の仕方はこんな感じ!

授業名:おすすめ度(☆3満点)

<キーワード>

<おおまかな内容>

<ここがおもろい>

<その他感想>

修士2年間で一番(授業が)忙しいとされる、1年生前期...

私のとった授業は以下にある通りです。

(※主観が多く含まれています!ご容赦ください…)

 

4-6月 (第1ターム)

教育社会学特講 I:★☆☆

<キーワード>教育社会学

<おおまかな内容>

・日本語の講義

・1.5h/週

・毎週、担当者が自分の研究に関する教育社会学の論文を要約し、15分間で発表する。また、各発表につき2人の討論者が論文の疑問点をいくつか挙げて、活発な討論を促す。

・テーマは人によってバラバラ(私は「タイの少数民族の教育意識の変遷」を選んだ)

・発表後、討論者とほかの受講者からの質疑応答がある。その後、先生のコメントとまとめ

<ここがおもろい>

・半分近くの受講者が留学生だった(中国からの留学生)

・他の専攻の人と繋がれる(教育哲学、教育社会、教育心理など多様!)

・色んな系統の論文に触れられる(震災後の教育、地域格差、幼児教育などありました)

<その他感想>

中国からの留学生と意見交換できるのが新鮮だった。日本語がとても上手だし、質問も多くて身が引き締まった。

社会学」なので、基礎知識や文献慣れしてないと理解が難しいところも...。しかし、あらゆる教育問題を学べるので、ありがたい。

 

教育科学のための研究法と倫理:★★☆

<キーワード>研究倫理

<おおまかな内容>

・オムニバス方式(各週で先生が変わる)

・録画/ビデオ 配信

・研究する上で、考えておくべき倫理を学ぶ

・毎授業後、A4 1枚程度のレポートを提出する

<ここがおもろい>

<その他感想>

正直、あまり印象にない…。

忙しい時期に受講していたのもあって、日々レポート提出に追われていた。レポート作成や調査において、基本的なルールを学べたのでありがたかった。

 

幼児教育・保育開発論 I:★★★

<キーワード>幼児教育, 国際協力

<おおまかな内容>

・オンライン授業

・英語での講義

・Ⅰ(前半セメスター)とⅡ(後半セメスター)がある

・教育理論や関連した教育学について幼児教育の基礎を学ぶ

・毎週、20ページほどの予習課題がある。

・毎週、担当の受講生は事前に読んだ論文の要約を、15分間でプレゼンテーションする

<ここがおもろい>

・幼児教育の基礎を、色んな面からしっかり学べる。(哲学、文化、社会、経済など)

・受講生の過半数以上が留学生なので、意見が予想外だったり。ディスカッションが盛り上がると楽しい!

・質問や発表を促されるから、いやでも発言力がつく

<その他感想>

・最終レポートがしんどい。

しかし、教育学の基礎も学んだ事のない私にとっては、内容も分かりやすくおもしろかった。

・課題では、教育学理論について英語の論文を1週間で2本読む。

課題量は多く、基礎的な知識もないと、とっっても時間かかる!ただし、読解力は身についた気がする。

 

 

教育開発フィールドワーク論:★★☆

<キーワード>質的調査, 教育開発

<おおまかな内容>

・対面+オンライン

・4-5人でのグループワーク

・質的調査について基礎を学ぶ(本を読む)→グループに分かれてプレゼン→実際にテーマを決めて調査、分析、考察

 

<ここがおもろい>

・フィールドワーク調査を練習できる!

①フィールドワーク調査の方法について本を読み、各グループでまとめてプレゼンする。

②各グループで話し合い、調査をする。調査テーマ、リサーチギャップ、研究目的、研究設問など自由に決める。2回ほど授業内で進捗状況を報告し、先生からフィードバック⇒修正を繰り返す。

③調査結果をまとめてプレゼン。

④最終レポート課題で、「授業で学んだ事を自分の研究にどう生かすか」について、A4の大きさ10枚程度で日本語で書く。

(例)私のグループ...

テーマ:質的研究をする学生の困難

対象者:過去にこの授業を履修した人たち、4人

調査方法:質的研究(半構造化インタビュー)

分析方法:thematic analysis (コーディング)

 

研究方法を学ぶ⇒実践まで、できる授業です!

 

・グループワークがまとまらなすぎる。

過半数が留学生であったため、英語でのコミュニケーション、意見割れ、議論があっちこっちに飛んで進まなかったり……。何度もミーティングを重ねて、何時間も話し合(わざるを得なか)った。あんな経験はなかなかできない!

 

<その他感想>

「フィールドワーク」調査方法だけでなく、グループワークの基礎を学んだ。1か月半のみの協働だったが、カンボジアの受講生といいバディになれた。

 

 

人間社会科学特別講義 2c:★☆☆

<キーワード>オムニバス形式、人間社会科学、オンデマンド

<おおまかな内容>

人間社会科学研究科に所属する先生が授業を行う。毎週異なる先生が授業をする。オンデマンドなので、ビデオを見て課題を提出するという形。

<ここがおもろい>

専門分野関係なく、講義を受けられる!

印象に残ってるのは、「組織論」の講義。理想のリーダー像とは?という問いに、先頭に立つというよりも「陰ながら支える者」と言っていた(気がする)。

 

教育協力実践基礎論 I:★★★

<キーワード>Project Cycle Management(PCM)、国際協力、開発援助プロジェクト

<おおまかな内容>

日本の教育開発で取り入れられている手法、PCMについて実践的に学ぶ。

4~5人のグループに分かれて、実際に途上国の教育開発援助のプロジェクトを計画する。2ターム分ぶっ続けで行われる(4月~8月まで)。

各タームで2回のプレゼンテーション⇒教授からFBをもらい、修正⇒計画に反映。

最終的に、Project Design Matrix (プロジェクトの概要・スケジュールをまとめた計画表)を作成する。

 

<ここがおもろい>

・プレゼンがガチ!

実際にJICAで働かれている先生、ケニアで教育開発援助プロジェクトに携わった先生、途上国の国際機関で教育調査をされていた先生にコメントをもらう。その場でなんとか答えるために、英語力・対応力がバシバシ鍛えられる。

・途上国からの留学生(教育省関係者含む)と一緒に「途上国の教育援助」を考える!

計画を練る中で、受け入れ(途上国)側の状況や立場も視野に入れる必要がある。途上国から国費で来ている留学生は、すでに教育省庁で勤務している人が多いので、実際に途上国側の立場になって考えられる。自分は開発援助の経験もないので、話を聞いているだけでとても面白かった。

 

<その他感想>

・語学力、忍耐力、話し合いをまとめる力、対応力、がガッチリ身につく。

 グループで話し合い・授業・プレゼン→全て英語。英語力が目覚ましく伸びます。

 グループワークでは留学生も多く、上手く伝わらない&思ったように準備も進まないことがほとんど。どう伝えたらわかってもらえるのか、みんなの歩幅を合わせつつ、グループワークを進める方法を考えて試行錯誤。

 話し合いは最長5時間、ぶっ通しでやっていた。長すぎてみんな疲労困憊。議論は尽きないけど、時間と体力は限られているので、ある程度で切り上げることも必要。リーダーポジションであれば特に「いかに話を前に進めるか」を考え、常に全体を俯瞰する力が身についた。

 プレゼンでは、必ず決められた時間内で発表する必要がある。伝えたい情報は膨大にあるものの、プレゼンでは必要な情報だけを、数分でまとめる。英語で端的に話し、残り時間を考えて臨機応変に調整するため、柔軟な対応力が身につく。

 

欧米大陸間文化研究:★★★

<キーワード>地域研究、メキシコ

<おおまかな内容>

・対面+オンライン授業

・日本語での講義

・メキシコの歴史、先住民、社会

・1タームと2タームぶち抜き授業

 

<ここがおもろい>

ラテンアメリカにどっぷり浸かれる!

私の大学院ではラテンアメリカの地域研究者は少ない。そのため、ラテンアメリカ社会や問題に関して、大学院でも吸収できる環境はとても重要!少人数なので授業後に先生に質問したり、受講者同士で感想を言い合ったり、自由で楽しかったなあ。

印象に残っているのは、「メキシコのストリートチルドレン」と「アマゾン地域の先住民と開発」に関するビデオ。ストリートチルドレンってかわいそうと思っていたが、日本より心は豊かなのかもしれない。不幸って決めつけているのはこっちだと学んだ。

「先住民と開発」では、開発によって伝統的な暮らしを捨ててしまった先住民と、開発に反対して土地を守り続ける先住民の対比があった。まさに自分の課題に感じてたところだったから心に刺さりました。開発は進んでいくけど、彼らの暮らしや文化は守っていきたい。私は何ができるんだろう、どう関わっていきたいかな、と。

 

6-8月(第2ターム)

教育社会学特講 II:★☆☆

※教育社会学特講 Iの続き。内容同じ。

 

ノンフォーマル教育論:★★★

<キーワード>ノンフォーマル教育、NGONPO

<おおまかな内容>

<ここがおもろい>

・理論から、現在各国で行われているプロジェクトまで学べる!

(例)批判的教育学、成人教育など

・レポートがガチ

内容をプレゼンして事前にFBもらう⇒修正⇒レポート提出、という三段オチ。

日本語2500字または英語2000字?程度のレポートを、超速で書き上げた。

 

<その他感想>

・思い出に残るレポート...!

レポートテーマを自分の関心に寄せつつ、試しに、先輩の過去のレポートの書き方をマネしてみた。結果、今までで一番楽しくレポート書けた&成績もよかった!

タイトルは「ペルーにおけるノンフォーマル教育―共同体教育に注目して―  」です。

 

教育協力実践基礎論Ⅱ:★★☆

※教育協力実践基礎論 Iの続き。内容同じ。

 

欧米大陸間文化研究:★★☆

※欧米大陸間文化研究(1ターム目)の続き。内容同じ。

 

 

夏期集中講義(夏休み中に数日間行う講義)

ストレスマネジメント:★★★

<キーワード>

呼吸法、瞑想

<おおまかな内容>

大学院生はストレスを抱えがち!

「ストレスとは?」という基本の内容から、学び、みんなでストレスをマネージメントするための方法を学ぶ。ここでは、色んな呼吸法を学び、みんなで実践(笑)!

<ここがおもろい>

「人勧万事塞翁が馬」という言葉が印象に残っている。

いいことも悪いことも、長い目で見なければならない。心が動くものは全てストレスに繋がるため、できるだけ平穏でいたいよね。という風に学びました。

 

平和教育の構築への実践的アプローチ:★★☆

<キーワード>平和、戦争、教育、フィールドワーク

<おおまかな内容>

平和教育について話し合い、グループ別でフィールドワークを行う。どのような平和教育を行うべきか、最終日にグループ別で発表する。

<ここがおもろい>

留学生も多く参加するから、日本の平和だけじゃなく他国の教育の取り組みや平和への想いを知れる。

<その他感想>

炎天下で街頭インタビューを行うので、倒れるかと思った。原爆投下日の広島祈念式典で調査したので、複雑な背景を持つ人が多く、異様な光景だった。日本だけど日本らしくない・・・?

 

今回はここまで!次回は後期(10月~2月)の授業をお届けします!